給湯器の【過熱・高温系】高温異常のトラブルを徹底解説 - 給湯器パンダ®

給湯器の【過熱・高温系】高温異常のトラブルを徹底解説

毎日お湯を使う生活に欠かせない給湯器。

しかし、長年使用していると、突然エラーが表示されてお湯が出なくなったり、普段とは違う熱いお湯が出たりといったトラブルが発生することがあります。

中でも「高温異常」に関連するエラーは、放置すると機器の故障が悪化するだけでなく、安全性にも関わる可能性があるため注意が必要です。

この記事では、給湯器の【過熱・高温系】の高温異常トラブルに焦点を当て、その原因やエラーコード別の対処法、そして日頃からできる予防策まで、詳しく解説していきます。

給湯器の調子が悪いと感じている方、エラーコードが表示されて困っている方は、ぜひ参考にしてください。

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監修者:伊藤 洵弥

監修者:伊藤 洵弥

給湯パンダ 給湯器事業部長

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給湯器の【過熱・高温系】高温異常のトラブルについて

給湯器における「高温異常」とは、文字通り給湯器内部や出湯温度が設定以上に高温になってしまう状態を指します。安全のために各種センサーが異常を検知し、給湯器の運転を停止させることでエラーコードが表示されるのが一般的です。

高温異常が発生する主な原因とは?

給湯器が高温異常を引き起こす原因は多岐にわたりますが、主なものとしては以下のような点が挙げられます。

原因カテゴリ具体的な要因例
部品の経年劣化

・温度センサーの故障

・温度ヒューズの劣化・作動

・熱交換器のフィン詰まりや損傷

・電装基板の不具合

給排気系の問題

・給排気口の詰まり(ホコリ、ゴミ、鳥の巣など)

・排気ファンの故障や回転異常

水流・水量系の問題

・給水フィルターの詰まり

・配管の詰まりや凍結

・断水や給水量の不足

・ポンプの不具合(追い焚き機能付きの場合)

燃焼系の問題

・ガス供給量の不安定

・バーナー部分の詰まりや劣化

・不完全燃焼の発生

その他

・落雷などによる電気系統へのダメージ

・誤った設定や操作

これらの原因が複合的に絡み合っているケースも少なくありません。特に長年使用している給湯器では、複数の部品が同時に劣化していることも考えられます。

 

高温異常を放置するリスク

「エラーが出たけど、リセットしたら直ったから大丈夫だろう」と安易に考えるのは危険です。高温異常を根本的に解決せずに放置すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 給湯器本体の故障悪化: 初期段階では軽微な部品交換で済んだものが、放置することで他の部品にも負荷がかかり、より大規模な修理や本体交換が必要になることがあります。
  • 部品の焼損・破損: 異常な高温状態が続くと、内部の部品が焼損したり、破損したりする可能性があります。
  • 不完全燃焼のリスク: 給排気系のトラブルや燃焼系の異常が原因である場合、不完全燃焼を引き起こし、一酸化炭素中毒の危険性も否定できません。特に室内設置型や古い機種では注意が必要です。
  • 火災のリスク: 最悪の場合、過熱が原因で火災につながる可能性もゼロではありません。安全装置が作動するのは、こうした危険を未然に防ぐためです。

高温異常のサインを見逃さず、早めに対処することが重要です。

自分でできる初期対応と確認ポイント

エラーコードが表示された場合、慌てずにまずは以下の点を確認してみましょう。

  1. エラーコードの確認: リモコンに表示されているエラーコードを控え、取扱説明書やメーカーのウェブサイトで内容を確認します。
  2. 給湯器の電源リセット: 給湯器本体の電源プラグを抜き差しするか、ブレーカーを一度落としてから再度入れることで、一時的なエラーが解消される場合があります。ただし、リセットを行う際は、必ず取扱説明書の指示に従ってください。数分時間をおいてから再操作するのが一般的です。
  3. 給水元栓の確認: 何らかの理由で給水元栓が閉まっている、または十分に開いていない場合、給湯器への給水量が不足し、高温異常を引き起こすことがあります。元栓が完全に開いているか確認しましょう。
  4. 給湯器本体の給水口フィルターの確認: 給水口フィルターにゴミやサビが詰まっていると、水の流れが悪くなり、異常過熱の原因となることがあります。取扱説明書を参照し、清掃可能な場合は試してみましょう。ただし、無理な分解は避けてください。
  5. 給排気口の確認: 給湯器の給排気口が物で塞がれていたり、ホコリや落ち葉、鳥の巣などで詰まっていたりしないか確認します。塞がっている場合は、安全に注意しながら取り除きましょう。

【注意点】

  • ガスの臭いがする場合は、すぐにガスの元栓を閉め、窓を開けて換気し、契約しているガス会社に連絡してください。 この場合、給湯器の電源操作や換気扇の使用は絶対に行わないでください。
  • 自分で対処しても改善しない場合や、原因が特定できない場合、頻繁にエラーが再発する場合は、無理に操作を続けず、専門の修理業者に点検・修理を依頼することが賢明です。

【過熱・高温系】エラーコード別に解説

給湯器のメーカーや機種によってエラーコードの番号や示す内容は異なりますが、ここでは過熱・高温系で比較的多く見られる代表的なエラーコードについて、その原因と対処法の目安を解説します。お使いの給湯器の取扱説明書も併せて確認するようにしましょう。

エラーコード【140】

エラーコード「140」は、多くの給湯器メーカーで**「過熱防止装置作動」「温度ヒューズ作動」**といった、給湯器内部が異常な高温になったことを示すエラーです。安全のために給湯器の運転を強制的に停止させています。

エラーコード【140】の主な原因

エラーコード「140」が表示される主な原因としては、以下のようなものが考えられます。

原因箇所具体的な要因
過熱防止装置自体の不具合・温度ヒューズの経年劣化による断線<br>・過熱防止サーミスタ(温度センサー)の故障や誤検知
熱交換器・缶体の異常過熱・熱交換器のフィン詰まり(ホコリ、ススなど)による熱効率低下と異常な蓄熱<br>・循環ポンプの不具合や故障による熱交換不良(追い焚き時など)<br>・配管の詰まりや凍結による水流不足
燃焼制御系の異常・バーナーの異常燃焼による局所的な過熱<br>・ガス量の不適切な制御
電装基板の不具合・温度検知回路の故障<br>・制御プログラムの異常
給排気系の問題・給排気口の閉塞による熱のこもり<br>・排気ファンの回転不良や故障
その他・空焚き(水がない状態で燃焼しようとした場合)<br>・給水温度の異常な上昇(夏場に井戸水を使用している場合など、稀なケース)

特に、給湯器内部の「温度ヒューズ」という部品が作動した場合、これは安全装置の一種で、一定以上の温度になると溶断して回路を遮断し、機器を停止させます。一度溶断した温度ヒューズは交換が必要になります。

エラーコード【140】が表示された場合の対処法と確認ポイント

  1. 給湯器の電源リセット: まずは取扱説明書に従い、給湯器の電源を入れ直してみます。一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。
  2. 給排気口の確認: 給湯器の周囲、特に給気口と排気口が物で塞がれていないか、ゴミや落ち葉などで詰まっていないかを確認します。
  3. フィルターの清掃: 可能であれば、給水フィルターや追い焚きフィルター(該当機種の場合)の清掃を試みます。
  4. 断水の確認: 地域で断水が発生していないか、自宅の給水元栓が閉まっていないかを確認します。
  5. 症状の記録: エラーが再発する場合、どのような操作をした時にエラーが出るか(例:給湯栓を開けた直後、追い焚き中など)、エラー表示以外の異音や異臭はないかなどを記録しておくと、専門業者に依頼する際にスムーズです。

これらの対処法を試しても改善しない場合や、エラーが頻繁に再発する場合は、過熱防止装置や温度ヒューズ、熱交換器、電装基板などの部品故障の可能性が高いため、専門業者による点検・修理が必要です。

【特に注意すべきケース】

  • 焦げ臭いにおいがする
  • 異常な音がする
  • 給湯器本体が異常に熱い

このような場合は、内部で深刻な問題が発生している可能性があるため、直ちに使用を中止し、専門業者に連絡しましょう。

修理にかかる費用の目安

エラーコード「140」の修理費用は、原因によって大きく異なります。

  • 温度ヒューズやセンサーの交換: 15,000円~30,000円程度が目安です。
  • 電装基板の交換: 25,000円~50,000円程度と、比較的高額になる場合があります。
  • 熱交換器の修理・交換: 原因や範囲にもよりますが、数万円~十数万円かかることもあり、場合によっては給湯器本体の交換を勧められることもあります。
  • 循環ポンプの交換: 20,000円~40,000円程度が目安です。

上記はあくまで目安であり、出張費や作業費などが別途かかる場合があります。正確な費用は、必ず事前に見積もりを取って確認しましょう。

 

「給湯器の【140】エラーコードはどんな意味?原因・対処法について」についてくわしく見る

 

エラーコード【200】

エラーコード「200」は、メーカーや機種によって若干意味合いが異なることがありますが、一般的には**「残火安全装置作動」「燃焼異常」「フレームロッドの失火検知」**など、燃焼が正常に行われていない、または消火後に微小な火が残っていることを検知した際に表示されることが多いエラーです。

直接的な「高温異常」とは異なるケースもありますが、燃焼制御がうまくいかない状態は、結果的に給湯器内部の温度制御に悪影響を及ぼし、間接的に高温状態を引き起こしたり、過熱の前兆となったりする可能性があります。また、不完全燃焼が続けば、それが内部に熱をこもらせる原因にもなり得ます。

エラーコード【200】の主な原因

エラーコード「200」が表示される主な原因としては、以下のようなものが考えられます。

原因箇所具体的な要因
点火・燃焼系統の不具合・点火プラグの汚れや劣化、点火トランス(イグナイター)の故障による点火不良<br>・フレームロッド(炎検知センサー)の汚れや劣化、故障による失火検知<br>・バーナーの目詰まりや変形による不安定な燃焼
ガス供給系の問題・ガス電磁弁の故障や開閉不良<br>・ガスの供給圧の異常(低すぎる、高すぎる)<br>・ガスの種類の設定間違い(プロパンガス用と都市ガス用の混同など、設置時の問題)
給排気系の問題・給排気口の詰まりによる酸素不足や排気不良<br>・排気ファンの故障や回転数異常による不完全燃焼<br>・強風による立ち消え(屋外設置型の場合)
電装基板の不具合・燃焼制御回路の故障<br>・安全装置関連回路の異常
その他・湿気による点火系統の絶縁不良(特に梅雨時期など)<br>・給湯器内部の結露<br>・長期間の使用による部品全体の劣化

これらの原因により、正常な着火や燃焼維持ができない、あるいは消火したはずの火が微量に残っている(残火)といった状態を検知すると、安全のためにエラー「200」が表示され、運転が停止します。

エラーコード【200】が表示された場合の対処法と確認ポイント

  1. 給湯器の電源リセット: エラー「140」と同様に、まずは電源リセットを試みます。これで一時的に復旧することもあります。
  2. ガス栓の確認: ガスの元栓が完全に開いているか確認します。また、他のガス機器(ガスコンロなど)が正常に使えるかも確認し、ガス供給自体に問題がないか切り分けます。
  3. 給排気口の確認: 給排気口が塞がれていないか、十分に空気が取り込める状態かを確認します。
  4. 天候の確認: 屋外設置型の場合、強風や豪雨などの悪天候が原因で一時的にエラーが出ることがあります。天候が回復してから再度試してみましょう。
  5. 換気の確認: 室内設置型の場合は、換気が十分に行われているか確認します。

【特に注意すべきケース】

  • ガス臭い場合: 直ちにガスの元栓を閉め、窓を開けて換気し、ガス会社に連絡してください。給湯器の操作や電気スイッチの操作は絶対に行わないでください。
  • エラーが頻繁に再発する: 点火系統やガス供給系統、電装基板などの部品故障の可能性が高いため、専門業者による点検が必要です。

エラー「200」は、不完全燃焼やガス漏れといった危険な状態を示唆している可能性もあるため、安易な自己判断は禁物です。

修理にかかる費用の目安

エラーコード「200」の修理費用も原因によって異なります。

  • 点火プラグやフレームロッドの交換: 10,000円~25,000円程度が目安です。
  • ガス電磁弁の交換: 15,000円~35,000円程度が目安です。
  • 排気ファンの交換: 20,000円~40,000円程度が目安です。
  • 電装基板の交換: 25,000円~50,000円程度と、比較的高額になる場合があります。

こちらもあくまで目安であり、機種や状況によって変動します。

「給湯器の【200】エラーコードはどんな意味?原因・対処法について」についてくわしく見る

 

 

【ガス給湯器】主要エラーコード一覧表

ガス給湯器のエラーコードは、機器内部の異常や点検時期を知らせる大切なサインです。

 下記の一覧表は、主要エラーコードについて、発生原因と詳細な対処・リセット方法を記載しています。 各コードの表示が長期間継続する場合は、速やかな点検を実施し、故障拡大を防ぐ対策が求められます。

エラーコードエラー内容対処・リセット方法
12途中失火:給湯中に火が消失ガス供給の安定を確認後、電源を一度オフにし再起動を試み、継続する場合は専門点検を。
32出湯サーミスタ異常:温度検知センサー不良電源リセット後、センサーや配線の状態を確認。改善が見られない場合は点検依頼を。
88点検時期告知表示:定期点検の必要を示す使用年数に基づく法定点検を実施し、点検完了後にリセット操作を行う。
90燃焼ファンモータ異常:初期電流過大検知ファン内部の清掃や異物除去を実施し、電源リセット後の動作を確認。
101出力ダウン運転:給湯出力低下給排気経路の詰まりや内部汚れの可能性を点検し、再起動を試みる。
102出力ダウン運転:同上給排気状態を確認し、再起動後の出力低下が改善されるかを観察する。
110点火不良:点火装置の作動不全ガス栓と点火部の点検を行い、電源リセットで正常動作を確認する。
111給湯点火不良:点火時の異常発生ガス供給状況と点火装置の作動状態を確認し、再起動を試みる。
121給湯途中失火:給湯中の火消失ガス圧の不安定が原因の場合があるため、ガス供給状況をチェックし電源再起動を実施。
122給湯途中失火:同上同様に、ガス供給の状態確認と電源再起動を行い、動作を観察する。
140過熱防止装置作動:内部温度上昇の検知過熱原因の除去後、電源リセットを実施。通気口の詰まり等がないかも併せて確認する。
200内部異常:機器内部の総合的な不具合電源を一度切り、内部異常の有無を確認。改善しない場合は専門技術者による詳細点検を。
632点火不良:点火プロセスに異常が発生ガス供給や点火装置の状態を再確認し、電源リセット後の再点火を試みる。
710点火不良:同上同様に、ガス栓と点火装置のチェックを実施し、リセット操作後の動作を観察する。
888(88)点検時期のお知らせ:使用年数経過の警告定期点検実施後にリセット操作を行い、正常な運転状態への復帰を確認する。
920中和器寿命警告表示:中和器の耐用年数警告使用継続は可能なものの、早期点検による部品交換を検討し、将来的な故障を未然に防ぐ。

上記の一覧表は、各エラーの原因と対処方法を具体的に記載しており、エラー発生時の初動対応から点検・修理依頼までの手順が明確に示されています。

表示が解除されない場合は、速やかに専門技術者による点検を依頼することが安全運転確保に寄与します。

各エラー内容を正確に把握し、適切な対処を行うことで、機器の長期安定運用が実現されます。

「給湯器エラーコード一覧を徹底解説 | メーカー別の症状と対処法をご紹介」についてくわしく見る

 

まとめ

給湯器の【過熱・高温系】の高温異常トラブルは、お湯が使えなくなる不便さだけでなく、安全面でも重要なサインです。エラーコードが表示された場合は、まず落ち着いて本記事で紹介したような初期対応や確認を行い、それでも改善しない場合や原因が特定できない場合は、速やかに専門の修理業者に相談しましょう。

高温異常を防ぐために日頃からできること

完全にトラブルを防ぐことは難しいかもしれませんが、日頃のちょっとした心がけで、給湯器を長持ちさせ、異常のリスクを低減させることができます。

  • 給排気口の定期的な確認・清掃: 給湯器の周囲、特に給気口や排気口の前に物を置かないようにし、ホコリや落ち葉などが溜まっていたら定期的に取り除きましょう。
  • フィルターの清掃: 取扱説明書に従い、給水口フィルターや追い焚きフィルター(該当機種の場合)を定期的に清掃します。
  • 異音・異臭・異常な煙に注意: 普段と違う音や臭い、煙などが出ていないか、日常的に意識しておきましょう。異常を感じたらすぐに使用を中止し、点検を依頼します。
  • メーカー推奨の使用期間を意識する: 給湯器には設計上の標準使用期間(一般的に10年程度)が定められています。これを超えて使用している場合は、部品の劣化が進んでいる可能性が高いため、定期的な点検や、場合によっては交換も検討しましょう。
  • 凍結対策(冬季): 寒冷地では、給湯器本体や配管の凍結による破損や異常動作を防ぐため、取扱説明書に記載されている凍結予防対策(通水やヒーター作動など)を適切に行いましょう。

専門業者選びのポイント

いざという時に頼りになる専門業者ですが、どこに依頼すればよいか迷うこともあるでしょう。いくつかのポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。

  • 資格の有無: ガス機器の設置や修理には専門の資格(ガス機器設置スペシャリスト、液化石油ガス設備士など)が必要です。資格を持った技術者が在籍しているか確認しましょう。
  • 実績と評判: 長年の実績があるか、口コミや評判はどうかなどを確認するのも一つの方法です。
  • 見積もりの明確さ: 修理内容や費用について、事前に明確な見積もりを提示してくれるか確認します。追加料金が発生する可能性についても説明があるかどうかがポイントです。
  • アフターサービス: 修理後の保証やアフターサービスの内容も確認しておくと安心です。

給湯器は私たちの生活に不可欠な設備です。適切な知識を持ち、異常のサインを見逃さず、必要に応じて専門家の力を借りながら、安全かつ快適に使用していきましょう。この記事が、給湯器の高温異常トラブルでお困りの方の一助となれば幸いです。

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